まず、電子メールの秘密性の問題ですが、電子メールは情報がパケットという小さな運送用の箱に乗って、バラバラに通信されることとなります。したがって、何らかの方法でこのパケットを拾い出し、合体すれば「覗き見」することも可能だと思われます。その意味で、電子メールの秘密性は高くはないということができるでしょう。
このような電子メールを利用して個人情報を受領するには、当然注意をすることが必要です。具体的には、お客様に事前に電子メールの危険性を説明し、その使用について了解を得ることが必要でしょう(インフォームド・コンセントの法理)。了解を得ることなく電子メールを使用して、万が一、個人情報が漏洩した場合には、日本フィナンシャル・プランナーズ協会の会員倫理規程第5条の秘密保持義務に違背したとされる可能性があります。
さらに電子メールを利用すると、容易に個人情報が載った電子ファイルを収集することが可能となり、データベースの構築が行われやすくなります。このようなデータベースが構築されると個人情報保護法の観点からもその管理が重要となってきます。個人データについては、安全管理措置が求められており(第20条)、その趣旨を徹底すれば、よりセキュリティの高いファイル送信方法を活用すべき(そのようなサービスがネット上で提供されている。)でしょう。
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