FPと個人情報保護法


3 FPと個人情報保護法 Q&A 
  
(10) 保有個人データの開示・訂正・利用停止について
Q10
定期的に相続プランの相談を受けていたお客様が、急に亡くなってしまいました。遺族の方から相談の内容を開示してほしいと頼まれたのですが、応じるべきでしょうか? ご本人の情報以外に血縁者の方の情報も含まれています。かなり詳細な資産データが残っているため、揉め事に巻き込まれるのではないかと不安です。

A10

個人情報とは「生存する」個人に関する情報ですので、亡くなられたお客様の情報はもはや個人情報ではありません。しかしながら、当該情報の中にはご遺族に関する個人情報も含まれていますので、「遺族自身の」個人情報として開示要求がなされることがあるでしょう。当該個人情報が保有個人データである場合には、不開示事由に該当しない限りは、これを開示しなければならないこととなります(第25条)。本件では、開示請求者(本人)以外の第三者の財産に関する情報が含まれ、第三者のプライバシー侵害となる可能性があります。したがって、FPとしては、問題のある部分を除いて開示するか、または分離が難しい場合には全部を不開示として、開示請求者に通知することとなるでしょう。

                                                 


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