着メロサービス名をめぐり角川がMTIを提訴




(1) 携帯電話の着信メロディーサービスの名称をめぐり、株式会社角川ホールディングス(以下、「角川」という。)が自社の商標権を侵害されたとして、着メロ配信サービスの株式会社エムティーアイ(以下、「MTI」という。)を2006年3月3日に提訴し、訴状は23日にMTIへ届けられた。角川からMTIへの損害賠償請求金額は3億9、000万円。

(2) 角川の発表によれば、当社は、MTIが、その運営する携帯電話端末向け着信メロディ販売サイトにおいて使用していた「すごメロ」との標章および同社が同サイトにおいて現在も使用している「sugomelo.com」とのドメイン名等について、当社の登録商標「スゴメロ」(登録商標第4754248号)の商標権を侵害するものと判断し、東京地方裁判所に同ドメイン等の使用差し止めおよび損害賠償等を求める訴訟を提起するに至ったとのこと。

(3) 一方、MTIの発表によれば、当社が運営する着メロサイトは、2005年4月に現在の「music.jp取り放題」に名称を変更したが、それ以前は「すごメロ取り放題」という名称で運営していた。当社は、「スゴメロ」の商標権が角川に帰属していると認識して以来、円満な解決を図るべく誠意を持って交渉を重ねてきた。しかしながら、商標使用料相当金額に関して当社と角川との間に相当の乖離があり、この度、角川より「スゴメロ」の商標権に基づく侵害差し止めとその使用に関わる損害賠償請求の提訴があった。角川が主張する損害賠償請求金額は、交渉の中で示してきた金額に比べて過大であると確信しており、裁判において当社の正当性を主張し争っていく方針とのこと。

(4) 当方で出願の事実関係を調べたところ、角川の登録第4754248号商標「スゴメロ」は、第9類、第38類、第41類の商品及び役務を指定して2003年8月6日に出願されている。
 一方、MTIも第9類の商品を指定して「すごメロ」の商標を出願しているが、その出願日が角川の出願日より僅か2ヶ月後の10月10日である。
 着メロサービスの実質的対象は第9類の「ダウンロード可能な音楽」であるから、両出願は指定商品、商標において抵触するものと思われる。いったい、どのような経緯でこのような事態となったかは不明であるが、いずれにしても、この2ヶ月という期間差はデータベースの蓄積期間の関係上、先願商標の調査が不可能な期間であると推測される。
 損害賠償請求における商標使用料相当額、ドメインの使用の解釈につき今後の展開が注視される。

以上



★商標ワンポイントアドバイス
 前述のとおり、出願前における商標調査において、1〜2ヵ月のタイムラグはどうにもなりません。
 リスクを確実に避けたい場合は、出願後、自己の出願がヒットするまでの1〜2ヵ月間、再度調査することをお勧め致します。

以上



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