アメリカ合衆国特許法の地域的適用範囲に関する最新情報:

システム特許と方法特許



 2005年8月、米国連邦巡回控訴裁判所(the CAFC:United States Court of Appeals for the Federal Circuit、以下CAFCという。)は、RIM社(Research in Motion, Ltd.)のブラック・ベリー・システムがNTP社のアメリカ特許を侵害しているとする下級審の判決について判断を下した。この判決は、どのような行為がシステム特許及び方法特許の侵害を構成するかを明らかにした。


≪CAFCの判断≫

 CAFCの判決は多岐にわたっているが、システム特許と方法特許の侵害に関する部分は下記の通りである:


(a) アメリカ合衆国で特許されたシステムは、システムがコントロールされ、システムを有効に利用できる場所で使用されるものとする。合衆国で特許された方法は、各ステップがアメリカ合衆国内で行われない限り、特許法第271条(a)項の、アメリカ合衆国の「国内」で使用されるものとはいえない。


(b) RIM社の行為は、NTP社の方法クレームで述べられたいくつかのステップを含むものではあるが、その行為は、特許法第271条(a)項の「販売」又は「販売の申出」には当たらない。

しかし、この判断について、CAFCは、一般に特許の方法クレームが「販売」もしくは「販売の申出」によって侵害されることはない、とするような広範なものではない点につき注意を喚起した。


(c) (b)と同様に、RIM社の行為は、NTP社の方法クレームで述べられたいくつかのステップを含むものではあるが、その行為は、特許法第271条(a)項の「輸入」には当たらない。


(d) アメリカ合衆国内の顧客に製品を供給したというだけでは、方法特許のどのステップについても、RIM社が、特許法第271条(f)項にいう、特許発明の構成要素を合衆国外で結合するためアメリカ合衆国外に「供給」もしくは「供給されるように示唆」したものとはいえない。


(e) RIM社は、特許法第271条(g)項の、アメリカ合衆国で特許されている方法により作られた「製品」を、合衆国に輸入し、販売の申し出をし、販売し又は使用して、NTP社の方法クレームを侵害したとはいえない。なぜならば、Eメールのパケットは単なる「情報の送信」であり、物理的に製造された「製品」とはいえないからである。



※※※ より詳しい内容につきましては、英語のレポートをご参照下さい。 ※※※



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